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スマートフォンの証券アプリを開くのが、これほどまでに苦痛な日々がかつてあったでしょうか。
2026年に入り、絶好調だった米国のハイテク株、特に私たちが愛してやまない「FANG+指数」が大きな調整局面を迎えています。
前日比マイナス3%、翌日にまたマイナス2%……。積み上げてきた含み益が砂のお城のように崩れていくのを見るのは、誰だって辛いものです。SNSを覗けば「ハイテクバブル崩壊」「FANG+はもうオワコン」といった過激な言葉が並び、心が折れそうになっている方も多いはず。
しかし、最初にお伝えさせてください。
「大丈夫です。今は売る時ではありません。」
なぜそう言い切れるのか? 今何が起きているのか? そして、この嵐をどう乗り越えるべきか。論理とメンタルの両面から、今の状況を解剖していきましょう。
目次
1. 犯人は誰だ? 今回の下落の正体を突き止める
まず、冷静になりましょう。FANG+が下がっているのは、構成銘柄であるNVIDIAやMeta、Appleが「価値のない会社」になったからでしょうか?
答えは、明確に「NO」です。
今回の下落の主な要因は、企業のファンダメンタルズ(基礎体力)の悪化ではなく、主に以下の3点に集約されます。
- 期待値の「高すぎた」調整: 2025年後半、ハイテク銘柄への期待は頂点に達していました。少しでも予測を下回る決算やガイダンスが出ると、過剰に反応してしまう「神経質なマーケット」になっているだけです。
- 金利の見通しとマクロ経済: インフレ指標の変動に伴う長期金利の上昇懸念が、グロース株であるハイテク銘柄の重石になっています。
- 需給の悪化: 含み益を持っていた投資家たちが、一斉に利益確定売りに走ることで、下落が下落を呼ぶ連鎖が起きています。
ここで、バリュー投資の父ベンジャミン・グレアムの有名な言葉を思い出してください。
「市場は短期的には投票機だが、長期的には計り売り機である」
今起きているのは、人気投票の順位が一時的に下がっているだけ。企業の「利益」という重さが変わらない限り、中長期的な株価は必ずそこに収束します。
2. FANG+という「暴れ馬」の性質を再確認する
私たちは、FANG+に投資した時の気持ちを忘れてはいけません。S&P500でもなく、NASDAQ100でもなく、あえて「最強の10銘柄」に絞ったFANG+を選んだ理由は、その圧倒的な爆発力を求めたからではないでしょうか。
集中投資にはリスクが伴います。10銘柄しかないということは、そのうちの1つ、2つが躓けば、指数全体が大きく揺らぎます。しかし、過去のチャートを振り返ってみてください。FANG+は何度も20%〜30%級の調整を繰り返しながら、それ以上の勢いで高値を更新し続けてきました。
伝説のファンドマネージャー、ピーター・リンチは著書『株で勝つ』の中でこう述べています。
「相場の下落は、1月のミネソタに吹雪が吹くのと同じくらい当たり前のことだ。もし準備ができていれば、実害はない」
今吹いているのは、ただの冬の吹雪です。家の中でじっとしていれば、いずれ春が来ます。一番やってはいけないのは、吹雪の中に飛び出して、資産を投げ捨ててしまうことです。
3. 投資の神様が教える「逆張りの勇気」
今のマーケットは恐怖に支配されています。しかし、投資の世界では「恐怖」こそが最大のチャンスであることも事実です。
ウォーレン・バフェットの言葉は、今の私たちのためにあるようなものです。
「まわりの投資家が欲深くなっているときは慎重に。まわりの投資家が怖がっているときこそ、勇敢になれ」
SNSで誰かが「FANG+はもうダメだ」と叫んでいる時、それは市場から過剰な熱気が引いているサインです。冷静な投資家は、その悲鳴をBGMに淡々と積立を継続し、あるいはスポットでの買い増しを検討します。
今、あなたが売却ボタンを押そうとしているその銘柄を、世界のどこかの機関投資家が「安くなった!」と喜んで拾っている姿を想像してみてください。あなたは彼らに、宝物を安値で譲り渡すつもりですか?
4. 今、私たちが取るべき「具体的なアクション」
精神論だけでは疲れてしまいます。具体的にどう過ごすべきか、3つの提案をします。
① アプリを消す(あるいは開かない)
長期投資家にとって、毎日の株価チェックは毒にしかなりません。数年後に大きな資産を築くことが目的なら、今日の1%や2%の上下に一喜一憂するのは時間の無駄です。
② 「入金力」にフォーカスする
相場をコントロールすることはできませんが、自分の稼ぎをコントロールすることはできます。下がっている時期は、より多くの口数を安く買える「バーゲンセール」です。本業に励み、入金力を高めることこそが、将来のリターンを最大化します。
③ 投資を始めた理由を読み返す
「10年後の自分を楽にするため」「老後の資産を築くため」。あなたが決めたゴールは、この数日間の下落で変わってしまいましたか? ゴールが変わっていないなら、道中のデコボコ道で車を降りる必要はありません。
まとめ:嵐の後に虹が出る
FANG+を構成する企業たちは、今日もAIを開発し、新しい広告モデルを作り、世界中のデータを処理し、莫大な利益を上げ続けています。世界がテクノロジーの進化を止めることがない限り、彼らの覇権は揺るぎません。
今の苦しみは、将来「あの時売らなくて本当によかった」と笑って話すためのエピソードに過ぎません。
最後にもう一度言います。売るな!大丈夫です!
私たちは、歴史的な成長の真っ只中にいます。共に、この荒波を乗り越えていきましょう。

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