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バーでのワインの選び方
バーでは、レストランと違い、数多くの種類のワインを取り揃える必要はありません。大事なのは、ワインの産地や知名度にこだわった選択よりは、客の口に合うワインを選ぶことです。
ワインにはさまざまなタイプがあり、タイプによって飲みごろも違います。
たとえば、新酒(ヌーボー)などは、果実の若々しい風味を大切にするため、タンニンの渋みを抑えているので、なるべく若いうちに提供する必要があります。
逆に、ボルドーのメドックの格付けシャトー・ワインのように、タンニンの渋みの強いものは、ある程度長く熟成をされなければ、本来の風味が発揮できません。
また、多くの白ワインは、若い果実香を楽しむタイプなので、長くおかずに、早めに飲んだ方がよいといえます。
このように、ワインはタイプによって飲みごろが違うが、一般的に、独特の個性によって高い評価を得ているようなタイプのワインは、長い熟成も必要とするし、飲みごろの判断も難しく、口当たりも飲みやすいとはいいがたいものが多い。
こうしたことから、バーでのワインの選択は、個性の極端に強くない赤ワインや、やや甘口、あるいは、やや辛口の白ワインを中心に、おいしい状態でワインを気軽に楽しんでもらうサービス技術が大切となります。
そのためには、ワインの選択や、飲用温度、保存方法、グラス、抜栓などの初歩的な知識をしっかりと身につけることも必要となります。
飲用温度について
飲みものをおいしく飲むためには温度が大切です。冷たい刺激は心地よいが、冷えすぎると香りや味が十分に発散しません。
白ワインに比べ赤ワイン(ことに熟成したもの)は複雑で微妙な香りを楽しむために、温度は16~18°Cの高めがよいです。
白ワイン、ロゼワインなどは、甘味と酸味のバランスが主体となるので、8~10°Cぐらいに冷やしたほうがおいしく飲むことができます。
甘回のワインや、炭酸ガスを含んだスパークリング・ワインは、7~8°Cぐらいが適当です。
ワインの保存について
市場に出ているワインの大部分は、長く貯蔵・熟成しなくても、十分にその持ち味を楽しむことができます。しかし、例外的に、個性のあるワインを若くて安いうちに買っておく場合は、次のような条件を満たした場所での保存が必要となります。
・急激な温度変化のない場所(10~15°Cの範囲)
・湿度65~75%ぐらい(コルクの乾燥防止や、ラベルのカビ対策のため)
・光があたらず、振動もなく、臭いのないところで横に寝かせて保管
しかし、レストランと違いバーでは、ストックの量も少ないので、28°Cを超えない範囲で保存すれば大きなダメージを受けることは少ない。適正在庫の面からも、ストック量が多すぎないように十分検討すべきでしょう。
また、ある程度本格的に保存したい場合は、ワイン保存用の冷蔵庫を導入すれば最良といえます。
ワイングラスについて
ワインの色合いを楽しむため、色は無色透明のものを選びます。形はチューリップ型といわれる、ワインの香りが十分に立ちこめられるような空間のあるものがよいです。
グラスの肉質は、薄くデリケートなものの方が唇に触れたとき心地よいです。
一般的に、赤ワインは大きめ、白ワインは小さめのグラスを使うといわれるが、ひとつのグラスで共用してもかまいません。
抜栓について
ワインの栓は、普通コルクが使われており、栓をあけるために写真のようなさまざまなコルクスクリューが使われています。
どれを使うかは、使う人の好みですが、一般的にダブル・アクションのものか、テコ式のソムリエ・ナイフといわれるものが使いやすいです。
ワイングラスについて
ワインの色合いを楽しむため、色は無色透明のものを選びます。形はチューリップ型といわれるワインの香りが十分に立ちこめられるような空間のあるものがよいです。グラスの肉質は、薄くデリケートなものの方が唇に触れたとき心地よい。
一般的に、赤ワインは大きめ、白ワインは小さめのグラスを使うといわれるが、ひとつのグラスで共用してもかまいません。
デキャントについて
長く熟成した赤ワインの中には、オリの出ているものがあります。このオリを取り除くことをデキャントといいます。
デキャントの方法は、ボトルをパニエ(ワインを横に寝かせたまま出すカゴ)に入れ、オリの出ている側面を下にして、オリが舞い上がらないように抜栓し、オリが入らないようにワインをデキャンターに移します。
若い赤ワインは、普通オリは出ていないが、空気に触れさせて香りを広げさせるためデキャントすることもあります。
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