将棋の「先手」と「後手」って何?「振り駒」の手順や先手・後手の決め方も解説!

将棋用語解説

将棋には「手」という文字を使う用語がたくさんありますが、今回は、「先手」と「後手」の説明をなるべく初心者でも分かるように解説していきたいと思います。

目次

「先手(せんて)は黒」「後手(ごて)は白」

将棋は2人で交互に駒を動かすゲームです。

先に指す方を「先手」、後の方を「後手」といい、それぞれ「せんて」「ごて」と読みます。

※先手を「せんしゅ」、後手を「こうしゅ」とは読まないように注意しましょう。先手は「さきて」と読む場合がありますが、軍隊の先陣のことをいいます。

「先手番(せんてばん)」「後手番(ごてばん)」という言い方もありますが、同じ意味です。

「この局面は後手が優勢」、「101手で先手の勝ち」などと言って使います。

指し手を記号で表すとき、先手を「▲」、後手を「△」と表します。

この面上の観戦記にもいっぱい使われていますね。「△7六歩」とあれば「後手が7六に歩を動かした」という意味になります。

駒の配置を表した図面の脇にもこの記号が使われているのを、見かけたことがある方は多いのではないでしょうか。これは先手、後手それぞれの持ち駒を示すものです。

「▲藤井飛銀歩二」とあれば「先手の藤井棋士の持ち駒は、飛車と銀と歩が2枚」です。

実は、この記号がいつから使われるようになったのかよく分かっていないようです。

また、なぜ先手が黒で後手が白なのかもわかっていません。

囲碁は先に打つほうが黒石を使うので「黒番」、後のほうが「白番」というので、その影響もあると思われますが、推測の域を脱しません。また、昭和初期の過去に新聞には、先手が△、後手が▲と表記されているものがあるようです。

別の先手と後手の使い方

さて、ここまでの「先手」と「後手」の話は分かりやすかったと思います。

しかし、将棋には、これとは違う「先手」と「後手」もあるのです。

「先手をとる」、「後手をひいた」などの言葉です。

「先手をとる」という意味は「機先を制す」「先に動く」という意味です。 「後手をひいた」という意味は、「先を越されて受身になる」などの意味で使います。

「先手をとる」、「後手をひいた」は、戦いの状況を表現する際に一般的に使われる言葉ですが、将棋の記事の中で頻繁に出てくるとややこしくなります。

「後手がが先手をとる」、「先手が、後手をとった」などと説明するのは混乱のもとですので注意が必要です。

先手・後手の決める「振り駒」のやりかた

一般的に将棋の大会などでは、先手・後手の決め方は「振り駒」になります。

やり方は、「歩」の駒を5枚取り、空中からサイコロのように振ります。「表(歩)」と「裏(と金)」の枚数を数えて、どちらの方が多いかによって「先手」と「後手」を決めます。

「振り駒」の手順と先手・後手の決め方

  1. まず、両対局者が駒を初期配置に並べる。
  2. 「歩」の駒を5枚取る(通常は上位者)。
  3. 取った5枚を盤面または、盤面の外に振る。
  4. 「歩」と「と金」のどちらが多いかを数える。

「歩」が多い場合は、振った人が「先手」となり、「と金」が多い場合は、振った人が「後手」となります。

詳しい方法は下記の動画を参照ください。

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