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【白カビチーズとワインの組み合わせ】

wronski76 / Pixabay
フランスの言葉でマリアージュという表現があります。
元は美の世界で使われてきたのです。
男女の組み合わせのよさ、夫婦としてすばらしいなどといった際のほめ言葉。
もちろん芸術用語ではキャンバスにあらわされた二つの構図が自然に溶け込むような状態のこと。
その溶け込み方の絶妙さをチーズとワインという切っても切れない相互関係の中でもつかわれています。
注目される組み合わせをご紹介してみます。
●ブリー・ド・モー
このチーズは手作業で作られる大変手間のかかったチーズですが、ワインの産地で作られているほどそのマリアージュは抜群です。
・・・特にタンニンが充分な熟成された赤ワイン、アルベール・ビショー ヴォーヌ・ロマネのような重みのあるタイプがあいます。 白ならばラフォーレ ブルゴーニュ シャルドネのようなキリッとしたタイプがいいようです。
●クーロミエ
ブリードモー同様に有名かつ食べやすいチーズ。
・・・白ワインで酸味と果実味が売りのソービニヨン・ブランなどがいいようです。赤ならばワイルドベリーのような香り強いキャンティがあいます。
●カマンベール・ド・ノルマンディ
カマンベールのなかでも特にその生産量や歴史で有名なノルマンディ。まずはここからという白カビチーズですが、ブリーを食べてからの方が歴史もあじわえるものです。
・・・ソーヴィニヨン・ブランの白ワインなどはフルーティで飲みやすいばかりかカマンベールの淡白さを損なわない。赤ワインでも軽めのカベルネ・ソーヴィニヨンが手ごろです。
●ヌーシャテル
塩気が効いたこのチーズは中央にまだ芯がのこる若い熟成の頃が食べやすい。
・・・辛口の白ワインのシャブリがしっくりきます。スッキリとした味わいがねっとり口の中に広がるチーズの風味を和らげてくれます。
●ロンドー・ド・シャンパーニュ
シャンパーニュ地方でつくられるドーナッツ型の面白い形状のこのチーズは60%以上の脂肪分があるチーズです。
・・・口の中に濃厚さが広がる分、ワインもそれに対抗できないとだめなので辛口の白ワイン、シャブリやアントゥル・ドゥ・メールがいいです。もしくはスパークリングワインのように刺激でスッキリさせる具合です。
●シャウルス
円錐形のこのチーズはその重量感と中のやわらかさが特徴で深いコクが口いっぱいに広がります。
・・・シャンパーニュ地方で生まれているのでシャンパンが一番合います。上記のロンドー・ド・シャンパーニュ同様シャブリやアントゥル・ドゥ・メールぐらいのしっかりとした白ワインがいいです。
●ブリヤ サヴァラン
レアチーズケーキのような濃厚さが売りのこのチーズはサンタンドレやクータンセもそろえてみて食べ較べたい。
・・・白ワインならばピノ・グリージョ辛口。もともと白ワインなのに肉料理にもあうことで知られているワインです。赤ワインならば産地によって風味も味わいも変わってきてしまいますがピノ・ノワールがいいです。ブルゴーニュ北部コート・ドール産が最適です。
●パヴェ ダフィノア
四角い形のこのチーズは熟成が進むにつれて中央がくぼんで来ます。クラッカーなどに塗って食べることがポピュラーです。
・・・香りが特徴的でサヴァニャン種で生まれる白ワインのジュラがしっくりきます。よくフルティーな赤ワインを進められますが、意外性でスペインのアルティガソという独特なワインがお勧めです。
●ランカラ
通常は牛の乳で作られるチーズ。そのほかに牛の仲間である水牛や山羊、そして羊でもチーズは作られています。 このチーズは羊で作られているフランスのチーズです。キノコ臭と納豆菌のような多少クセのある匂いがあります。
・・・赤ワインの濃い系がでないと厳しいです。モンローズやオーガニック・ボルドーがおすすめです。
以上試してうれしいワインとの組み合わせでした。
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