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はじめに
子供の血液型を知りたい親は少なからずいるのではないでしょうか?世の中には血液型性格分類などあり、気になる親もいるでしょう。私自身2歳と6歳の娘がおり、気になるところです。しかし、文献等を参考にして調べましたが、結論としては、子供の血液型を急いで調べる必要はないという考えに至りました。
ABO式血液型
一般的に血液型とよばれるABO式血液型では、血液中の赤血球にある抗原を判定するオモテ試験と血清中の抗体を判定するウラ試験を行い、A抗原と抗B抗体があればA型、B抗原と抗A抗体があればB型、A・B抗原があり抗体がなければAB型、A・B抗原がなくて抗A・抗B抗体があればO型と判定されます。
ABO式血液型が異なる血液を輸血すると、輸血した血液の抗原と抗体が反応して塊をつくり、赤血球が破壊されて重篤な症状を引き起こす可能性があるようです。
病院などの医療機関では輸血をする際には必ず検査を行い、緊急の場合でもご本人やご家族からの申告をもとに輸血をすることはないので、あらかじめ血液型を知っている必要はありません。
ABO式血液型の検査は行えますが子供の負担は大きい
ABO式血液型を調べることはできますが、採血検査には痛みを伴い、何かのついでに調べる場合にも、一般の血液検査とは別の容器に余分に採血が必要となり、子供の負担が増えるようです。
また、輸血が必要な場合以外には、検査費用は自費になります。
先天性代謝異常検査
日本では昭和50年代くらいから先天性代謝異常検査という病気の検査のついでに赤ちゃんの血液型を調べるということが行われた時期がありましたが、新生児期には母親由来の抗体が存在する場合もあり、自分で抗体をつくり始めるのは生後2~4か月以降で成人レベルに達するには1年以上、人によっては5~10年かかることもあるようです。
赤血球の抗原の反応性も成人に比べると弱いため、誤った血液型が判定されることがあり、本邦では、現在行われていません。
子供の血液型を調べる必要がない理由についてのまとめ
- 輸血が必要な場合は、病院などの医療機関では輸血をする際には必ず検査をする。
- 採血検査は、痛みを伴い一般の血液検査とは別の容器に余分に採血するため、子供の負担が増える。
- 輸血が必要な場合以外には、検査費用は自費となる。
- こどもの赤血球の抗原の反応性も成人に比べると弱いため、誤った血液型が判定されることがある。
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