今回は、ファイナンシャルプランナー3級の実技試験はどんな問題がでるのかを解説していきます。
ファイナンシャルプランナー3級の試験を受けようと思ったときに、まず考えるのが、午後の試験に実施される実技試験の科目の選択です。
目次
実技試験は金財で受けるか日本FP協会で受けるか、選ばなければならない
ファイナンシャル・プランニング技能検定は国家資格としての実施団体が2団体あります。
1つは「日本FP協会」、もう1つは「金融財政事情研究会(以下、金財)」です。
どちらが実施するものを受検しても、取得できる資格に違いはありませんが、このどちらかを選択するかで試験内容の一部が異なってきます。
「日本FP協会」の実技試験を受ける場合は、「資産設計提案業務」が出題科目になります。
(1)(日本FP協会)資産設計提案業務
「金財」の実技試験は、選択科目方式で「個人資産相談業務」と「保険顧客資産相談業務」の2つがあります。
(2)(金財)個人資産相談業務
(3)(金財)保険顧客資産相談業務
(3)(金財)保険顧客資産相談業務は名称の通り、保険分野に関する試験内容になっています。
保険分野に詳しい方や、その知識を進んで学んでみたい場合は、躊躇なく(3)(金財)が実施する保険顧客資産相談業務を選択することになるでしょう。
そうなると、どの出題科目を受けるか考えている方は、(2)(金財)個人資産相談業務か(1)(日本FP協会)資産設計提案業務のどちらかを選ぶことになります。
どちらを選ぶか、筆者のおすすめとしては、(2)(金財)個人資産相談業務を選択するのが良いでしょう。
FP3級技能検定試験は、下記の6つの出題科目から構成されています。
①ライフプラニングと資金計画
②リスク管理 ※この分野は(2)(金財)個人資産相談業務では、出題されません。
③金融資産運用
④タックス・プランニング
⑤不動産
⑥相続・事業承継
(2)(金財)個人資産相談業務では、②「リスク管理」が出題されないのに対して、(1)(日本FP協会)資産設計提案業務は、全ての分野から出題されます。
少しでも試験勉強の範囲を少なくしたいのであれば、(2)(金財)個人資産相談業務を選ぶのがおすすめです。
ちなみに、以上の話は午後に実施される実技試験についてです。
午前に実施される学科試験は、金財と日本FP協会、どちらを選択しても同じ問題が出されます。
実技試験ではどんな問題がでるの?
日本FP協会の実技試験である資産設計提案業務では、標準的な出題傾向として以下のような問題が出題されます。
・キャッシュフロー表の作成
・確定申告での控除額の計算
・相続税の計算
・株式の割安性や収益性の計算
など。
マークシート形式3答択一式で答えて20問出題で、試験時間は60分間です。
金財の個人資産相談業務の標準的な出題傾向は以下のような問題が出されます。
・公的年金や住宅ローン
・金融政策、経済指標、投資指標、債券利回りの計算など
・源泉徴収表の見方、退職所得の計算、住宅借入金等特別控除など
・建築基準法などの関連法規や不動産に関する税金
・相続税の課税価格や計算方法、相続の基礎知識が中心。贈与税の基礎知識も要確認 など。
金財の保険顧客資産相談業務の標準的な出題傾向は以下のような問題が出題されます。
・保障の見直し(生命保険、損害保険)
・民間企業勤務、個人事業主、年金
・死亡保障、役員退職慰労金、福利厚生、事業承継
・源泉徴収表の見方、所得控除、所得税の基礎知識
・相続税の課税価格や計算方法 など。
いずれも金財の出題形式は、事例形式5題で、試験時間は60分間で解答します。
「ファイナンシャルプランナー3級の実技試験とは?どんな問題がでるの?」まとめ
・実技試験は金財で受検するか日本FP協会で受検するか選ぶ必要がある
・試験勉強の範囲を少なくしたいのであれば、金財の個人資産相談業務を選択
・実技試験の出題パターンは決まっている
FP3級の試験に合格するには学科と実技ともに6割以上の得点が必要です。
できるだけ過去問を多く解き、出題パターンを見極めてから試験に臨みましょう。
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