ADHD(注意欠陥・多動性障害)への対応方法は主に、薬物療法と教育・療育的支援があります。それぞれの方法が効果的に働くために、組み合わせて使用することが推奨されています。
目次
1. 薬物療法
ADHDの薬物治療では、コンサータ(成分名:メチルフェニデート)、抗うつ薬、カルバマゼピンなどが一般的に使用されます。コンサータは、ADHD(注意欠陥・多動性障害)の治療に使用される薬で、日本で初めてADHD治療に保険適応された薬です。この薬は、ADHDの主な症状である不注意、多動、衝動性を改善することができます。
2. 教育・療育的支援
教育・療育的支援では、行動変容療法が行われます。強化やタイムアウトを用いて行動の修正を促し、良い行動を評価し、悪い行動を抑制することが目的です。家族内の方針を統一し、ADHD児の養育者への精神的な支援も重要です。
予後と影響する因子
ADHDの予後については、多動性は思春期前に減少することが多いですが、他の症状が成人になっても残ることがあります。注意力の障害や衝動性などの症状が残る頻度は、15~20%、あるいは30~50%とも言われています。
予後を悪くする因子としては以下の4点が挙げられます。
- 行為障害の合併
- 学習障害の合併
- 養育環境の不良
- 低い知的レベル
ADHDへの対応には、適切な診断と治療が不可欠です。患者や家族が理解し、支援を受けられる環境を整えることが大切です。
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