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【「小説」新人賞の公募先を決める方法】

maryignatiadi / Pixabay
小説家になりたい人は今の世の中、溢れています。同時に数多の出版社が様々な文学賞を募集しております。もちろん狭き門ではありますが。そして小説家になりたいと思っていてもどの賞に送ればいいのか、迷っている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は自分の分身である原稿をどの賞に送ればいいかを決める方法を私なりに解析しましたので結果をお伝えしたいと思います。
●文字数で決める。
大概の文学賞は規定の文字数というものがあります。○○文字以上だとか、○○文字から○○文字以内でだとかのあれです。賞に応募した経験が少ない人はまず最初にこの文字数がネックになってくると考えられます。なのでネックを逆手にとって自分が書いた作品の文字数を確認して、その規定に合う賞に応募するといいでしょう。
ともかく応募する。これが大事なのです。そして、文字数以外の規定はどんなレベルにあっても大体簡単にクリアできるので、一番クリアするのが難しい文字数で文学賞を選べば、なにはともあれ応募する事が出来るのです。
受かるとか落ちるとか言う前にともかく応募してみましょう。
●有名出版社が募集する賞よりも。
有名出版社が募集する賞には応募しない。むしろ小さな出版社の小さな賞に応募するという方法。文字数はクリアできると言える方にお薦めできる方法です。何故、敢えて小さな賞に応募するのか。理由は至極単純です。
自分のやる気を継続させる為です。
ここで大事なのは続ける意志です。
大きな賞に挑戦して何回も落選するよりも競争率が低くてレベル的に劣っていても小さな賞でちょこちょこと受賞する方が自分自身が成長している実感を得られます。もちろん受賞すれば嬉しいですし、やる気にも繋がります。
ともかく継続させる為には小さくてもいいので結果を得る事だと思います。
●小説投稿サイトを使ってみる。
小説投稿サイトはとても便利でなかなかチャンスに溢れています。まず第一に執筆途中で完結していない作品でも賞に応募できます(※もちろん未完の作品と完結作品では完結作品の方が受賞に有利ですが)。
次にネット上に公開しているわけですから自分以外の他人の忌憚なき感想を目の当たりに出来ます。もちろん感想をくれる人は素人ですから正確な意見は聞けないのかもしれませんが、それでも嬉しいものです。やる気にも繋がります。その意味で言えば小説投稿サイトから文学賞に応募する意味はとてつもなく大きいと考えています。
続けていればいつか日の目を見るのは誰でも分る簡単な真理ですから。
●なんでもかんでも送ればいいってものじゃない
ここまでともかく送れと書いておいてアレなんですが、なんでもかんでも送ればいいというものではありません。多くの人が陥ってしまいがちな基本的な事なんですが、自分の得意ジャンルを知る必要もあります。
例えばミステリーが得意な人に恋愛小説を書けと言われてもミステリー色の強い恋愛モドキな作品ができあがるだけです。逆に恋愛が挟まれている分、最大の武器であるミステリーが薄まってしまってせっかくの良き作品が死んでしまいます。
なので自分の得意分野はなにか今一度精査する事が大事で自分の得意分野に特化した作品を書いて規定に合う賞に応募した方がベターだと考えます。まずは書きたいものを書きたいように書いて次に先述した作戦に則り、応募先を決めた方がいいでしょう。
●書いた作品から応募先を決める。
この方法はかなり高度な戦術ですが、このレベルまで達していれば応募して受賞した後々も後悔しないで済みます。何故か。ともかく小説家というものは賞を受賞してからが大変だとよく聞きます。
賞を受賞して書籍化になったけど後が続かない。よく聞く話です。
こんな話を聞いた事があります。賞を獲って担当編集さんが付いたまではよかったんですが、直しやボツが多くて休みもなくて辛い。小説家の生活が想像していたよりもこんなにも悲惨だったなんてと担当編集さんに小説家を辞めさせて下さいと言った方がいるそうです。せっかく受賞したのにとてももったいないですね。
だからこそ書きたいものを書いて受賞する。
リスクヘッジな方法です。
多分にプロの小説家とは書いてなんぼなのでどこまでいっても書く事が辛ければ務まらない仕事だと思います。なのでせめて好きなものを書かねばならぬものに変えるのが一番後々まで後悔しないで済む方法はないのでしょうか。
●まとめ
さてここまで自分の書いた作品をどこに送るべきなのかの戦術と書いてきましたが、戦術とは戦略あってのものダネだと思います。では戦略とは一体なにか。それはやはり書く姿勢であったり、書く事を生活の一部に出来ているのかという大枠で見ての小説家としての自分作りではないでしょうか。
この自分作りが出来ていない人は改めて自分自身を見直して戦術云々の前にレベルアップをする事が寛容だと思います。無論、私自身もまだまだひよっこのアマチュア小説家ですから日々の研鑽こそが、なによりも大事だと考えております。
ではまた機会があれば。
草々。
「小説」新人賞の公募先を決める方法、了。
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