ドイツワインの格付けと産地や銘柄を元バーテンダー紹介!



世界最北端のワイン産地ドイツ

ドイツ・ワインの産地は、世界のワイン産地の中でももっとも北に位置し、旧東ドイツのワイン産地を除けば、北緯50度付近に広がっています。

日本でいえば北海道の北のサハリン辺りですが、大西洋岸を流れるメキシコ湾流の暖かい流れが間接的に影響し、ブドウ栽培を可能にしています。

ドイツ・ワインの生産量は、フランスやイタリアの約1/5ですが、その6割強が白ワインで、すっきりとした酸味を持った個性的なワインです。また、近年は赤ワインの生産も増えています。昔のドイツ・ワインはほとんど辛口でしたが、濾過技術やステンレス密閉タンクなどの発達によって、発酵を途中で止めて甘味を残したり、ズースレゼルベ(高温瞬間殺菌法や濾過などにより、酵母の働きを止めた天然のブドウジュース)を発酵を終えた辛ロワインにブレンドし、甘味を添える方法などが開発され、1950年以降ほとんどのドイツ・ワインが甘口気味になりました。

しかし、ドイツ国内での消費の伸びや、嗜好の変化にともない、再び辛口や、やや辛口のワインヘの要望が強くなり、現在ではドイツ国内での消費の60%ほどが、こうした辛口傾向のワインとなっています。

ドイツ・ワインの格付け

ドイツ・ワインの格付けは、フランスやイタリアのようなブドウ畑の格付けではなく、収穫したブドウの果汁糖度により4つの等級に分けられています。

ドイチャー・ターフェルヴァイン

生産地域は5つ(サブIX分では8つ)に分けられ、ブドウ畑名は表示できないが、手ごろな価格で買え、若いうちに気軽に飲める日常食卓用ワインです。生産量は、フランスのヴァン・ド・ターブルほど多くはありません。

ラントヴァイン

ターフェルヴァインの中でも地酒的な要素の強いワインで、個性もやや強くなります。辛口、やや辛口につくらねばならず、生産地域は19に分けられています。

クヴァリテーツヴァイン・ベシュティムター・アンバウゲビーテ(略してQ.b.A.=クーベーアー)

13の特定の地域から生産された、生産地域限定高級ワインです。地域による差はあるが、糖度約15度(60エクスレ)以上のブドウでつくられています、バランスのよいワインです。

クヴァリテーツヴァイン・ミット・プレディカート(略してQ.m.P=クーエムペー)

優れた品質を持った高級ドイツ・ワインで、肩書つき高級ワインといわれています。

Q.b.A.同様、地域による差はありますが、ブドウ糖度17.5度(70~73エクスレ)以上と高く、しかも、補糖がいっさい認められていないワインです。

収穫時のブドウ糖度により、カビネット、シュペートレーゼ、アウスレーゼ、ベーレンアウスレーゼ、アイスヴァイン、トロッケンベーレンアウスレーゼの6段階に分けられています。Q.b.A.とQm.Pは市場に出荷される前に、公的検査機関による審査にパスし、公的検査番号(AmtlicherPrufungsnummer、アムトリッヒャー・プリューフンクスヌンマー)をラベルに表示することが義務づけられています。

ドイツ・ワインの生産地

ドイツ・ワインの生産地はボーデン湖から流れるライン川とその支流に広がり、一般的に北よりの産地では、軽い風味の、酸味の効いた果実香のワインがつくられ、南よりの産地ではコクのある、酸味のおだやかな果実味を持ったワインがつくられています。

モーゼル

モーゼル川とその支流のザール、ルーヴァー川一帯に広がる産地で、香り豊かな、さわやかでフルーティーなワインがつくられています。

ラインガウ

マイン川に面したホッホハイムから中流ラインのロルヒの間に位置し、リースリング種の上品な酸味を活かした、果実味に富んだブーケを持ったボディのワインがつくられています。他の地域に比べて、やや辛口よりの傾向があります。中でも、1984年「ラインガウ独自の個性をさらに明確に打ち出すJという思想のもとに生まれたカルタヴァインは、ワイン法の基準よりもはるかに厳しい規定のもとにつくられた、やや辛回の、料理にもよく合うワインとして知られています。

ラインヘッセン

ここでつくられているワインは、軽くてマイルドで、ほのかな甘回の味わいが特徴です。ここはまた、ソフトで、芳醇な白ワインとしてドイツ・ワインの代名詞のようになっていますリープフラウミルヒの発祥の地としても知られています。

ファルツ

旧ラインファルツが1993年にファルツと改称された地域です。ラインヘッセンと並んで、ドイツでもっとも大きな栽培地で、明るい気候風土の中、ドイツ・ワイン街道沿いにブドウ畑が広がり、気軽に飲めるワインからベーレンアウスレーゼ・クラスまで、バラエティ豊かなワインがつくられています。これらのブドウ栽培地域の他に、次の産地があります。ボックスボィテルと呼ばれる偏平ビンに入った辛ロワインを産するフランケン、気軽に飲めるワインを大量生産する最南部のバーデン、赤ワインを多く産するヴュルテムベルク、アールなどがある。

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