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ナチュラルチーズの作り方

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ナチュラルチーズの作り方

lipefontes0 / Pixabay

生きている(ナチュラル)チーズはどのようにつくられるのか?

簡単に言ってしまえば生きている乳を使い固めることによってチーズは作られるというのが一番早いです。

液体の乳をではどうやって固めるのか。

これは乳の性質が分からないと固めることはできません。

乳はそのほとんどがたんぱく質(別名カゼイン)と脂肪、カルシウムからできています。

この要素が充分に混ざり合っているものです。

搾りたての乳をペットボトルなどにいれて約1時間ほど振り続けると混ざり合っていた脂肪がくっつきあい固体がうまれます。

いわゆるこれがバターです。

脂肪を固めるのではなくたんぱく質を固める方法に煮詰めるというやりかたがあります。

それで出来たものが日本のチーズで蘇といわれるものでした。

しかしこれでは生きていることにはなりません。

たんぱく質であるカイゼンを効率よく凝固させるために必要なものがレンネットでした。

●レンネットという凝固剤は自然の力

レンネットは仔牛や羊などの動物の胃袋にあるもので、酵素菌と呼ばれるものの一つです。

6ヶ月までの月齢の仔牛から採られたものをカーフレンネットといいます。それ以降の歳月を過ぎたものはボバインレンネットといいます。

なぜ仔牛なのかといえば、彼らの持つ特殊な能力があるからです。

まず、彼らの胃の構造を見て見ます。

彼らは母乳で育ちます。草はまだ食べられません。

乳しか体内に受け入れられないにもかかわらず、親同様の消化器系を持っています。

その乳をいくつもある消化器系を通じて体内に栄養価として取り込まなければなりません。

親と異なる点は、実は反芻という何度も口の中で租借させることができない点と、乳を固体にしてしまう点があるのです。

第一から第四まである胃に乳がそのまま入ってしまえば、液体はそのまま尿でできてしまいます。

どこかで固形にしなければなりません。

租借の必要がないのですから、乳はそのまま、最終の消化器官である第四の胃まで送られます。

親の乳の中に豊富にある成分カゼイン、このカゼインが第四番目の中で固体を形成し、体内に吸収させる仕組みになっているのです。

その凝固成分が仔牛だけがもつ特別な酵素、レンネットということなのです。

実はこのレンネット、乳の中のカゼインに反応する成分が「キシモン」でたんぱく質分解酵素のことです。その他の物に反応するのが「ペプシン」とよばれ、その二つで構成されています。 そして、仔牛はキシモンの方が多く存在しています。しかし6ヶ月をこえて成長していくとどんどん少なくなっていき、やがてペプシンが逆転して多くなっていくのです。

ペプシンでは牛乳は固まらないので仔牛にとては、不要の成分となります。

古来は、子孫を残すメスの仔牛は生かし、オスの仔牛のみレンネット搾取のため生まれればチーズを作る為にあるいは食肉として農場から出荷されていました。

1980年以降は屠畜を顧みて動物愛護の観点からレンネット採取は縮小傾向にあります。 また先のBSEの問題のためレンネットを採って輸出される国がオーストラリアかニュージーランドのみになっています。

動物以外にも植物の成分から摘出するものがあります。

また植物性のレンネットを使う時期は過去において多かったのですが長時間の熟成で“苦み”がでるなどの欠点も見つかり、動物性のレンネットに戻っていきました。

更には「微生物」からとれるレンネットも開発されて、チーズ作りで45%も使用されています。

●乳酸菌

スターターという言葉をご存知でしょうか?

牛乳にこのスターターを入れたら発酵して固まっていきます。 皆さんご存知の『ヨーグルト』です。

そしてここにレンネットをさらに加えると固い豆腐のような固形ができるのです。 これを『カード』といいます。 単に牛乳にレンネットを加えただけではチーズは“フレッシュチーズ”になるだけです。 このフレッシュチーズもカードの一種ではあります。

しかし、これを発酵させてもハードチーズにはなりません。

発酵の種が必要だからです。

それがスターターなのです。

ディアセチラクチス株、ラクチス株、クレモリス株の三種類がチーズを安定させる乳酸菌と言われています。

いわゆる微生物です。

カスピ海ヨーグルトなどで有名なクレモリス株はあのトロトロと粘り気を出す菌です。

このスターターを入れることでチーズの風味がどんどん生まれます。 たんぱく質分解、糖の発酵、クエン酸の生成がその効果として現れるのです。

さらにいえば、ほかの菌を抑制させる効果もあります。いわゆる抗菌です。

●その他のスターター

チーズの種類によって決める菌です。

いわゆるカマンベールなどになるための“白カビ”であったり、ゴルゴンゾーラなどの“青かび”であったり、“リネンス菌”などです。

こうした菌の付着によって様々なチーズが生まれていきます。

熟成という時間をかけて作られるまさに微生物が作り出すオーガニックの象徴、生きたチーズ、それがナチュラルチーズなのです。

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